口腔アレルギー症候群(OAS)と花粉・食物アレルギー症候群(PFAS)

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2025.07.10
2025.07.04
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2025.07.01
2025.06.26

例えばハンノキアレルギー、シラカンバアレルギーだと交差反応で梨への口腔アレルギー(OAS)が増加します。これを花粉・食物アレルギー症候群(PFAS)と呼びます。

梨の日なので梨の例を挙げてみましたが、どうやら梨の危険度は低めなようで。

『植物由来食物による口腔アレルギー症候群63例の検討:原因食物ごとの皮膚試験と特異IgE測定における陽性率の比較及び花粉感作状況について』*によると、OAS被疑者へのプリックテストの結果、リンゴ、モモ・キウイ、メロンの順に陽性率が高かったそうです。OASの男女比は21:42で、20~30歳代が60%。「重症例の原因食物は、モモとであった」

「PFASは花粉症が原因となるため発症率は地域性がある」と『花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)』**にあります。「北欧では、シラカンバ花粉アレルギーの70~80%にPFASを合併すると報告されているが、日本も同様にブナ目(シラカンバ、ハンノキ、ブナ、コナラなど)花粉感作で生じるバラ科果物のPFASが多い」「当院の調査ではハンノキ、スギ、カモガヤおよびブタクサのいずれかに花粉感作がある3-18歳600名のなかでPFASと診断されたのは123名であった。年齢別の有病率は3-6歳で8.5%、7-12歳で20%、13-18歳で36.3%であった」小児科のデータなのです。「原因食品(種実類は除く)はモモ、リンゴ、キウイ、メロン、パイナップル、イチゴ、トマトの順に多かった」

*猪又直子(横浜市立大学附属病院皮膚科)ほか、原著論文2007年日本アレルギー学会和文誌「アレルギー」

**加藤正也(獨協医科大学医学部小児科学)、総説2024年 Dokkyo Journal of Medical Sciences

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